カーテンが織りなす物語【カーテンものがたり第3話】
- 2025.05.19
カーテンが織りなす物語
カーテンミュージアムに来られるお客様は、皆さまそれぞれにストーリーを持っています。
「どうせなら少しでも良いものを選びたい」「お金を出す価値のあるものを」――
そうした“良いもの志向”の方もいれば、「母が大事にしていたから」「旅先で見かけたあのカーテンが忘れられなくて」という想いで選ばれる方もいらっしゃいます。
カーテンは、暮らしの中にある「記憶の風景」。
そこには、懐かしい声ややさしい時間が静かに流れています。
今回は、そんな“想い出をつつむ一枚”のお話です。
祖母のカーテンと、春の光
小さな頃、祖母の家に遊びに行くと、決まって窓辺に座らせてもらった。
揺れるレースのカーテン。
ふわりと風が吹くたびに、レース越しの光が床に花模様の影を落とした。
その傍らで祖母が読んでくれた絵本の声。
春の香りと、あたたかい膝枕と、心地よい眠気。
いつしか大人になって、祖母の家もなくなって。
だけど、春の風が吹くたびに思い出すのは、
あのレースカーテンの向こうに広がっていた、やさしい世界。
数年前、偶然ショールームで出会ったカーテンに、胸が詰まった。
「あっ…これ、ばあちゃんの家の…」
似ていたのは色じゃなく、光の透け方だった。
そのやわらかさに、心がほどけた。
いま私の家のリビングには、そのレースカーテンがかかっている。
子どもがその下で絵本を読んでいるのを見ると、ふと祖母の声が聴こえる気がする。
カーテンが繋いでくれる、記憶と現在。
いつかこの子も、大人になったら思い出してくれるだろうか?
こうして我が家の記憶は引き継がれていく。
暮らしに、記憶をつつむ一枚を。
カーテンには、人それぞれの記憶や物語が重なっていきます。
カーテンミュージアムでは、そうした“あなたらしい物語”を大切にするカーテン選びをお手伝いしています。
神奈川県・大和市周辺でオーダーカーテンをご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

🖋️ 和田 千鶴子(プランナー・カーテンアドバイザー)
商品を売るだけの販売ではなく、常にお客様の御要望に寄り添いながら御提案をさせて頂くことを心かけています。
「お客様の笑顔」のために頑張ります!
一押しのカーテン:いちご泥棒