【下地・電動編】将来を見据えた電動カーテンとレール設置のための下地補強ガイド
- 2025.11.24

電動化時代の必須準備!「下地」と「電源」で後悔しない窓周り計画
みなさんこんにちは。いつも当コラムをご覧頂きありがとうございます。
すっかり寒く冬の訪れを肌で感じる様になりました。
さて以前の記事では施工後に「カーテンボックスと照明が干渉する」「電動レールをつけたいのに下地がない」といった失敗を避けるため、本記事では設計・間取り決定の段階で検討すべき4つの重要チェック項目を解説しました。
最近の注文住宅やリノベーションでは、採光や利便性から高所窓や大開口窓が増えています。このような窓には電動カーテンが必須ですが、「下地がない」「電源がない」という理由で導入を断念するケースが後を絶ちません。今回は、電動カーテンと下地に関して深く解説していきましょう。
I. 設置後の後悔を防ぐ「下地補強」の鉄則
カーテンレールを壁や天井に取り付ける際、石膏ボードのみでは重さに耐えられません。将来的に電動レールや重量のある装飾レールを設置する可能性がある場合は、必ず下地補強が必要です。

1. 下地補強の重要性
- 安全性の確保: カーテンやシェードの総重量(特に遮光裏地付きや大型サイズ)は想像以上に重く、地震の揺れや開閉の負荷に耐えるには、レールの固定箇所に木材の下地が必要です。
- 電動レールの導入: 電動レール本体は重量があるため、下地がない場所には原則として設置できません。
2. 補強の場所と範囲
- 補強の場所: レールを取り付ける壁または天井の全幅にわたり、木材(構造材)を埋め込んで補強します。
- 将来の変更に備える: 実際にレールを固定する位置を微調整できるように、レール設置予定の高さ・幅より少し広めに補強しておくと安心です。
II. 電動カーテン導入のための「電源」計画
電動カーテンや電動ロールスクリーンは、電源がなければ動きません。施工後の配線は非常に目立ち、美観を損ねます。

1. 電源計画のパターン
- 壁内配線(隠蔽): 最も美しくスマートな方法です。カーテンレール設置位置の裏側や天井裏に電源コードを隠し、レール近くで給電します。これは壁を貼る前の電気工事の段階でしか実現できません。
- コンセント: レールのすぐ近く(上部など、目立ちにくい位置)に専用のコンセントを設ける方法。配線が見えるリスクはありますが、後からの電源確保よりは容易です。
2. 電動製品の選択と電源方式
- コード式: 部屋のコンセントを利用して給電します。電源ケーブルが目立たないよう、コンセント位置を検討する必要があります。
- バッテリー式: 電源工事は不要ですが、定期的なバッテリー充電が必要になります。高所や吹き抜けなど、電源の確保が困難な場合に選択肢となります。
III. カーテンレールとメカ製品の設置に影響するクリアランス
設置したいメカ製品によって、窓枠からのクリアランス(距離)が変わります。

- ツインシェード: ドレープとレースの二重構造を1台のメカで操作するため、通常のシングルレールよりもメカの奥行きが必要です。窓枠と干渉しないか確認しましょう。
- 電動ロールスクリーン: 本体メカが大きいため、窓枠上の設置スペース(天付けの場合の奥行き)を確認し、窓を開けた際のハンドルなどとの干渉を避ける必要があります。
まとめ:下地と電源は「同時」に計画する
電動化や重厚なデザインのカーテンレールを諦めないためには、「下地補強」と「電源確保」を設計の初期段階でセットで検討することが鉄則です。未来の安心と利便性を見据えて、ぜひ私たち専門家にご相談ください。

🖋️ 太田雅也(プランナー・カーテンアドバイザー)
施工する立場からカーテンの販売、取付に関する疑問をアドバイスさせて頂きます。 一押しのカーテン:【川島】やっぱり男はギターが好き。(弾けないですが…)




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