【窓編】窓の大きさ・位置・種類と、カーテンで実現できる機能とデザイン
- 2025.11.20
機能とデザインを両立する窓選び

みなさんこんにちは。いつも当コラムをご覧頂きありがとうございます。
前回の記事では施工後に「カーテンボックスと照明が干渉する」「電動レールをつけたいのに下地がない」といった失敗を避けるため、本記事では設計・間取り決定の段階で検討すべき4つの重要チェック項目を解説しました。
今回は「窓」に注目してより深く解説していきます。
新築やリノベーションにおいて、窓は光と風を取り込む「家の目」であり、カーテンは窓辺の印象を決める「化粧」です。窓の大きさ、位置、種類といった基本的な設計仕様が、カーテンで実現できる機能とデザインのすべてを決定します。
I. 窓のタイプ別:カーテン計画の基礎知識
窓の形状によって、カーテンの仕上がりイメージと、選べるメカニック製品(シェードやブラインド)が変わります。
| 窓のタイプ | 特徴とカーテンの役割 | おすすめの製品 |
| 掃き出し窓 | 庭やバルコニーへの出入り口。開閉のしやすさ(ドレープ)と、断熱性が最重要。 | ドレープカーテン(両開き)、バーチカルブラインド(縦型)、ロールスクリーン(電動が便利)。 |
| 腰高窓 | 壁の中間に位置し、家具配置の自由度が高い。装飾性と光のコントロールが重要。 | ローマンシェード(デザイン性◎)、ドレープカーテン、ウッドブラインド。 |
| 高所窓・吹き抜け窓 | 採光・換気が目的。手が届かないため、操作性(電動化)が必須。 | 電動ロールスクリーン、電動バーチカルブラインド、長めの操作コード。 |
| 出窓 | 立体的な空間。装飾性が高く、多面を覆うため、断熱性・遮光性に注意が必要。 | カーテンレールをコの字に曲げて設置。ギャザーを寄せた優雅なスタイル。 |
II. 窓の大きさと位置:プロが重視する「光のコントロール」
カーテンアドバイザーは、窓のサイズだけでなく、その窓が「どの光を取り込むか」を重視します。

1. 窓の大きさで変わるデザインのスケール感
- 大きな窓: 大柄(ビッグパターン)や、大胆なボタニカル柄など、カーテンが主役になるデザインが映えます。ヒダを多く取る2倍ヒダで、柄を豊かに見せるのも効果的です。
- 小さな窓・連窓: 小柄や無地、繊細な織り柄がおすすめです。複数の窓で同じ生地を使う場合は、柄の配置を揃える「柄出し」の検討が望ましいです。

2. 方位による機能性の決定
- 西窓: 遮熱性とUVカット機能が最優先。日差しが強い時間帯に熱の侵入を強力に防ぐ必要があります。
- 東窓: 朝日を遮るための遮光性が最優先。寝室であれば、特に遮光1級の生地を選びましょう。
- 南窓: 日差しが長時間入るため、採光拡散(光を拡散して部屋を明るくする機能)とUVカットを両立したレースカーテンが有効です。
III. カーテンで実現できる「プラスαの機能」
窓の設計だけでは満たせない性能を、カーテンは付加してくれます。
- 断熱・遮熱性能の向上: 窓を二重窓(内窓)にするリフォームと、裏地付きや特殊コーティングのカーテンを組み合わせることで、冷暖房効率を劇的に向上させます。
- 防音性の付加: 道路に面した窓の場合、高密度の厚手カーテンや、遮音性能を持つ裏地を付けることで、外部の騒音を軽減し、静かな室内環境を実現します。
まとめ:窓設計は「カーテンのための設計」でもある
窓は「光と風」という機能だけでなく、「カーテンというアート」を飾るフレームです。理想のデザインや機能性を実現するためにも、窓の設計段階でカーテンのアドバイザーと連携し、窓の大きさ、位置、そして方角に基づいた最適な仕様を確定させましょう。

🖋️ 太田雅也(プランナー・カーテンアドバイザー)
施工する立場からカーテンの販売、取付に関する疑問をアドバイスさせて頂きます。 一押しのカーテン:【川島】やっぱり男はギターが好き。(弾けないですが…)




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