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コラム

防音窓は高すぎる…と諦める前に。カーテンで騒音を軽減する現実的な方法

2025.09.18

道路の騒音、隣家の生活音…「音のストレス」をカーテンで解決できる?

静かな家でリラックスしたいのに、窓の外から聞こえてくる車の音や、隣家の話し声…。そんな「音害」に悩まされている方は少なくありません。 かといって、防音窓へのリフォームは費用も高く、賃貸住宅では現実的ではありません。

「もっと手軽に、おしゃれに防音対策ができたら…」 そんな時に候補に挙がるのが「防音カーテン」です。しかし、本当にカーテンだけで効果があるのでしょうか?

この記事では、音響の専門家の視点から、防音カーテンの効果の“真実”と限界、そしてその効果を最大限に引き出すための選び方・設置方法のすべてを、徹底的に解説します。

【専門家の結論】防音カーテンで音は“ゼロ”にはならない。でも“軽減”は可能!

まず最も重要な結論から。防音カーテンだけで、窓の外の音を完全に無音にすることは不可能です。しかし、正しく選んで設置すれば、音をある程度やわらげ、ストレスを“軽減”することは十分に可能です。

  • 得意な音、苦手な音がある

    • 【効果が出やすい音】 人の話し声やペットの鳴き声、テレビの音など、中音〜高音域の音
    • 【効果が出にくい音】 トラックや電車の走行音、工事の重低音など、低音域の音。壁や地面を伝わってくる振動を伴う音は、カーテンでは防ぎきれません。
  • 防音窓との違い

    窓ガラスとサッシで物理的に音を遮断する「防音窓」とは目的が異なります。防音カーテンは、あくまで**「今ある窓の防音性能を補助し、耳障りな音を和らげる」**ためのアイテムと考えるのが正解です。

 

「遮音」と「吸音」は何が違う?防音カーテンの仕組み

「防音」を理解するには、2つの言葉を知る必要があります。

  • 遮音(しゃおん)とは

    音を跳ね返して、反対側に透過させないこと。コンクリートの壁のように、重く密度の高い素材ほど遮音性能は高くなります。

 

  • 吸音(きゅうおん)とは

    音のエネルギーを吸収し、熱などに変換して音を小さくすること。布やスポンジのように、内部に多くの空気層を持つ柔らかい素材ほど吸音性能が高くなります。

 

  • 防音カーテンの正体

防音カーテンは、主に「吸音」の性能を利用して音を和らげます。特殊な多層構造や高密度の生地を用いることで、一部「遮音」の効果も持たせていますが、その本質は「吸音」にあると理解しましょう。

 

効果が全く違う!防音カーテンの選び方【3つのチェックポイント】

見た目が似ていても、防音効果は製品によって大きく異なります。購入時にチェックすべき3つのポイントをご紹介します。

  • チェックポイント①:「生地の重さと厚み」を確認する 音を吸収・遮断するには、物理的な質量が重要です。できるだけ**「重く」「厚い」**生地を選びましょう。特殊なコーティングが施されたものや、何層にも生地が重ねられたものが効果的です。
  • チェックポイント②:「ヒダの量」は2倍ヒダが推奨 ヒダが多いほど、カーテンの表面積が増え、生地の凹凸が音を複雑に反射・吸収します。防音目的であれば、生地を贅沢に使った**「2倍ヒダ」**を選ぶのがおすすめです。
  • チェックポイント③:「機能性表示」とレビューを参考にする 「防音」「遮音」「吸音」といった表示があるかを確認しましょう。JIS規格で定められた遮音性能の試験結果(透過損失)を公表しているメーカーもあり、信頼性の高い指標となります。また、実際に使った人のレビューも参考にしましょう。

 

【最重要】効果を最大化する!カーテンの「隙間」をなくす4つの設置テクニック

どんなに高性能な防音カーテンを選んでも、窓との間に隙間があれば、そこから音は容赦なく侵入します。効果を最大化する秘訣は「隙間をなくす」ことです。

  • テクニック①:サイズは「床まで届く丈」で「窓より長く」 カーテンの丈は、床に擦れるくらい長く(床+10〜15cm)、幅も窓枠の両サイドに十分なゆとり(片側15〜20cm)を持たせ、窓全体を完全に覆いましょう。
  • テクニック②:レールを隠す「Bフック」と「リターン縫製」 カーテン上部とレールの隙間、そしてカーテンと壁の隙間をなくすための必須テクニックです。これだけで体感できる効果が変わります。
  • テクニック③:「カーテンボックス」を活用する カーテンレールの上部を箱で覆うことで、上からの音漏れを徹底的に防ぎます。後付けも可能です。
  • テクニック④:「厚手のレースカーテン」と組み合わせ、空気層を作る 防音ドレープカーテンと、遮熱・遮像機能のある厚手のレースカーテンを併用することで、間に「空気の層」が生まれます。この空気層が、さらなる防音壁として機能します。

防音カーテンと併用したい、手軽な防音グッズ

カーテンの効果をさらに高めるための、プラスアルファの対策です。

  • 窓用 隙間テープ サッシの隙間から漏れる音を防ぐのに効果的。ホームセンターなどで手軽に購入できます。
  • 簡易防音ボード 窓の下半分に立てかけるだけでも、外からの音を物理的に遮断する助けになります。

防音カーテンは、音のストレスを和らげる「現実的な第一歩」

防音カーテンは、魔法のアイテムではありません。しかし、その特性を正しく理解し、**「厚く重い生地を選び、隙間なく設置する」**という基本を徹底すれば、耳障りな騒音をかなり和らげ、日々のストレスを軽減してくれる非常に有効な手段です。

高価な防音窓リフォームに踏み切る前に、まずは現実的な第一歩として、防音カーテンを試してみてはいかがでしょうか。この記事を参考に、あなたのお部屋に「静けさ」と「安らぎ」を取り戻してください。

カーテンミュージアムではお客様のライフスタイルに合わせて最適な1枚をご提案させて頂いておりますので是非お立ち寄りください。

 

 

 

太田雅也(イラスト)

 

🖋️ 伊藤 裕美(プランナー・カーテンアドバイザー)

 

お客様の気持ちを大切に、ご希望に応えられるように
常に向上心を持って仕事をします。お客様の笑顔を目標にしています。

 

 

 

 

 

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