神奈川県大和市にある人気カーテンのオーダー専門店

コラム

【知らなかったでは済まされない】防炎カーテンは高層マンションの義務!選び方とマークの意味を解説

2025.09.08

なぜ必要?消防法で「防炎カーテン」が義務付けられている理由

なぜ、特定の建物で防炎カーテンが義務化されているのでしょうか。その背景には、火災時の悲しい教訓があります。

  • カーテンは「炎の道」になりやすい

    通常のカーテンは、一度火がつくとあっという間に燃え広がり、天井まで炎を導く「道」となってしまいます。これにより、避難経路が断たれたり、火災の拡大を早めたりする大きな原因となります。

  • 目的は「避難する時間を稼ぐ」こと

    防炎カーテンは「全く燃えない」わけではありません。しかし、火がついても自己消火性により燃え広がるのを遅らせることができます。この数秒、数十秒の差が、安全に避難するための貴重な時間を生み出します。

  • 義務化されている建物とは?

    消防法で防炎物品の使用が義務付けられているのは、不特定多数の人が利用する施設(劇場、ホテル、病院など)と、高さ31mを超える高層建築物(おおむね11階建て以上のマンションなど)です。

「防炎」と「難燃」はどう違う?意外と知らない言葉の意味

よく似た言葉ですが、意味は異なります。

  • 防炎(ぼうえん)とは

    繊維そのものが燃えにくいか、後から薬剤で加工することで、「燃え広がりにくい」性能を持たせたもの。小さな火源(マッチやライターなど)が接しても、焦げるだけで着火しにくく、もし着火しても自己消火性により燃え広がりません。カーテンやじゅうたんなどに使われます。

  • 不燃(ふねん)・準不燃(じゅんふねん)・難燃(なんねん)とは

    これらは主に、壁紙や石膏ボードなどの建築材料に対して使われる言葉で、建築基準法で定められています。加熱されても「燃焼しない(不燃)」「ごくわずかしか燃焼しない(準不燃)」「燃えにくい(難燃)」といった性能の違いがあります。

ポイント: 私たちがカーテンを選ぶ際に気にするべきなのは「防炎」です。

本物の証!「防炎ラベル」の見方と重要性

消防法の基準をクリアした防炎カーテンには、必ず「防炎ラベル」が縫い付けられています。これが、正規の防炎性能を持つ製品であることの唯一の証明です。

  • 防炎ラベルのデザイン

    • 燃え盛る炎と、それを防ぐ盾をモチーフにしたデザイン。
    • ラベルには、消防庁の登録者番号や、洗濯に関する注意書きが記載されています。
  • なぜラベルが重要なのか?

    • 【性能の証明】:厳しい試験をクリアした製品であることの証です。
    • 【消防検査への対応】:高層マンションでは、消防署の立ち入り検査が行われることがあります。その際、このラベルがないと指導や是正勧告の対象となる可能性があります。
    • 【再加工の依頼】:クリーニングなどで防炎性能が低下した場合、このラベルがあれば専門業者に再加工を依頼できます。
  • 注意!後からラベルだけを付けることはできません

    防炎ラベルは、消防庁に登録された業者のみが、正規の防炎加工を施した製品に縫い付けることができます。カーテン購入後に、ラベルだけを別途入手したり、縫い付けたりすることは法律で禁じられています。

防炎カーテンの選び方|デザインも機能も妥協しない

「防炎カーテンって、デザインが限られるのでは?」と心配する必要はもうありません。技術の進歩により、デザインも機能も豊富な選択肢があります。

  • デザインは驚くほど豊富

    かつては無地やシンプルなものが中心でしたが、現在では美しい刺繍が施されたレースカーテンや、最新トレンドのプリント柄、高級感のあるジャカード織りなど、非防炎のカーテンと遜色ないほどデザインが多様化しています。

  • 素材による違い

    • 【ポリエステル】:最も一般的。繊維自体が燃えにくい性質を持つため、後加工なしで防炎性能を持つ製品が多く、風合いも自然です。
    • 【アクリル系繊維】:ポリエステルと同様に、燃えにくい性質を持つ繊維です。
  • お手入れの注意点

    • 防炎性能は、洗濯を繰り返しても基本的に失われません。必ず洗濯表示に従い、適切にお手入れしましょう。
    • 防炎ラベルは、クリーニングに出す際にも剥がさずにそのまま出してください。

防炎カーテンのよくある質問(Q&A)

  • Q1. 低層階のマンションや一戸建てには必要ない?

    A. 法律上の義務はありません。しかし、火災はどこで起こるかわかりません。特にキッチン周りのカーテンや、寝室など、火災の初期段階で燃え広がりを防ぐことは非常に重要です。万が一への備えとして、全ての住宅に防炎カーテンの設置をおすすめします。

  • Q2. 自分で生地を買ってきてカーテンを作った場合、防炎にはならない?

    A. なりません。市販の「防炎スプレー」などもありますが、消防法で定められた正規の「防炎性能」とは認められず、防炎ラベルを付けることもできません。

  • Q3. どこで買えるの?

    A. 大手のインテリアショップやカーテン専門店、ホームセンターなどで購入できます。購入の際は、必ず「防炎ラベル」が付いているかを確認しましょう。オンラインで購入する場合も、商品説明に「防炎」「防炎ラベル付き」と明記されているかチェックしてください。

【まとめ】防炎カーテンは、あなたと社会を守る「お守り」

防炎カーテンは、単なるインテリアではなく、自分と大切な人の命、そして財産を守るための**「防災アイテム」**です。

特に高層マンションにお住まいの方にとっては、法律で定められた**「守るべきルール」**でもあります。 「知らなかった」では済まされないこの重要な知識を、ぜひお部屋づくりの第一歩として役立ててください。デザインも機能も豊富な防炎カーテンの中から、安心と安全、そしてお気に入りの一枚を選び、心から安らげる窓辺を作りましょう。

 

カーテンミュージアムではカーテンの中からお客様のライフスタイルに合わせて最適な1枚をご提案させて頂いておりますので是非お立ち寄りください。

 

 

 

伊藤(イラスト)

 

🖋️ 伊藤 裕美(プランナー・カーテンアドバイザー)

 

お客様の気持ちを大切に、ご希望に応えられるように
常に向上心を持って仕事をします。お客様の笑顔を目標にしています。

 

 

 

 

 

関連記事

カーテンコンシェルジュがご案内いたします。

インテリアアドバイザーが
カーテンのご相談を親身になってお聞きします。

ご来店の際に「図面」と「イメージ写真」をお持ちいただくとスムーズです。
事前予約OK 無料カーテンレンタルOK